対象
馬の暮らし型セラピーは、生きることに困難を感じている全ての人が対象です。
年齢、性別は問いません、発達障害、コミュニケーション障害など、まずはご相談下さい。
コンセプト
馬を中心に様々な「事」が多様に繋がって構成される「暮らしかた」を大切にします。生きるために必要な基本的な力を育みます。
乗馬療法、感覚統合療法をお読みください。
乗馬療法
馬のリズミカルな揺れが、人間の脳や身体を刺激することによって、乗馬の効果を得ることができます。
医療的側面
筋肉の発達、血液循環を助け心肺機能の向上、姿勢改善、平衡感覚、各区部位の機能の向上など健康全般を促進します。揺れによって筋肉の緊張をほぐし、骨盤の動きを促進します。擬似歩行を体感できます。
心理的側面
情緒の安定。リラックス効果。馬の活動は非日常的活動であり、自信や達成感、有能感を感じることができます。
社会的側面
馬と絆を深めることで、役割的な意義、コミュニケーション能力を向上します。
感覚統合療法
私たちは常にいろいろな感覚を感じながら生活をしています。その感覚には、身体の外部から感じる触覚、視覚、聴覚などや身体の中から感じる前庭感覚(身体の傾きや重力の感覚)、固有受容感覚(関節や筋肉が動く感覚)などがあります。
こうした感覚の中から必要なものを選んだり、必要な量に調整する事で、私たちは出来事に合わせた行動をとることができます。この脳内の感覚の処理過程を感覚統合といいます。
感覚統合療法は、学習障害や自閉症など、いわゆる発達障害をもつ子ども達の発達支援理論の1つとして発展してきました。発達に課題をもつ子ども達の困り感は、直接表に見えにくく、一般の人達にはなかなか理解できないような感覚・運動や行動、情緒面での困り感を抱えています。
たとえば…こんな子ども達
- くるくる回ったり、ぴょんぴょん飛び跳ねたりする
- ブランコや乗り物に乗ることをとても恐がる
- 高い所に登りたがったり、高い所から飛び降りたがる
- なかなか、仲間の中に入っていけない
- 身体の動きがカクカクしていてぎこちない
- 教室の中で、いつも落ち着きがなく、ウロウロそわそわしている等。
このような子ども達に対して脳機能の観点から、人と環境の間でやり取りされる「感覚と運動・行為のプロセス」という視点で共感的に理解し、馬との活動を通して援助します。